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ECCL今月のオススメ本

ECCLインターン生がオススメ本をご紹介!


今月のオススメ本:12月
『SHOE DOG:靴にすべてを。』
―リアルなビジネスの現場を描く・・・―

こんにちは!en Career Creation Lab(ECCL)運営事務局インターンの小林です。
12月も始まりました、ECCL今月のオススメ本です。


それでは今月も12月のオススメ本:『SHOE DOG:靴にすべてを』についてレビューしたいと思います。


 

本の概要

この本はナイキの創業者のフィル・ナイトの半生を描いたものです。創業に至るまでの道のりやビジネスマンとしての様々な葛藤と成長が綴られています。

筆者が大学卒業後、「ブルーリボン・スポーツ」という会社に勤め日本の「オニツカ」の靴を販売していく話や社内外の厳密な利害が絡む交渉条件や金銭のディール、ビジネスパートナーとの関係構築での葛藤、フィアンセとの出会いなどフィル・ナイトの「ワーク&ライフ」が詳細に書かれています。

いわゆる輝かしい成功談だけでないリアルなグローバルビジネスをする中での困難と一人の人間としての苦悩がひしひしと伝わってくる著書です。

この本を読んだキッカケ

私がこの本を読もうと思ったきっかけは

① ナイキのエアーマックスが好きだから
② 本のデザインがカッコいい!!
③ 友達がたまたま読んでいた!!

ナイキっていう名前だけでカッコいいからなんとなく好印象に思って読んでみました。

オススメPOINT

① グローバルビジネスにおける日本の立ち位置
② ビジネスのみに関わらず色々なことを考える複眼的な視点や幅広い視野の重要性
③ 一人のビジネスマンとしての葛藤と成長

この本で面白いと思ったのが、日本企業が沢山登場するところです。今までグローバルビジネスの上での日本の立ち位置を海外のビジネスマンから客観的でせきららにコメントした本をあまり読んだことがなかったので勉強になりました。

著書の中でフィルがいっていたのが、1960-1970年代のアメリカにとって日本の存在は大きく、「日本の文化や人は好きだけど、日本のビジネスの仕組みや文化・構造が理解できない」ということでした。本の中にも今まで対峙したことのない海の向こう側のビジネスパートナーを知るために、オニツカ内部にスパイなどを送り込もうとするなど、様々な葛藤を抱えながらクライアントと向き合う場面が描かれています。取引相手にスパイを送ってしまうほど不安ってものすごいストレスだったんでしょうね。。。

利害関係が絡むので、交渉条件やリスクヘッジを考慮した駆け引きの中でビジネスは進んでいくのかもしれませんが、仕事でなにより怖いことは相手を知らないということなんだなと思いました。フィルも日本企業とのディールに限らず、アメリカ国内外様々なクライアントや社員とかなりタフで厳密なやり取りをしています。そういったコミュニケーションの中で、客観的にも主観的にも自分/相手を理解する・理解してもらう努力が必要なんだと思いました。フィルも日本の様々な側面を知っていればもっと信頼できる顧客関係を築けただろうし、オニツカもアメリカの産業文化を知ろうとするか日本を知ってもらう努力をしていれば、そういう事態は防げるかもしれないですよね。

僕は日本人の強みみたいなものを考えるときに、どうしても海外の人からの客観的な弱みや自分たち日本人が考える主観的な強みを考えてしまいます。フィルなどが感じていた「客観的な日本企業の脅威・強み」みたいなものを知ったうえで、クライアントにそれを理解してもらうように交渉することが、これからの日本のグローバルビジネスでとわれているのかな~と思いました。

そういった交渉をスムーズに行うためにも、ビジネス・文化・社会……色々なものに対して多様な人と対話していくことって重要だと感じました。フィルも様々な人とのかかわりの中でいろいろ悩んで考えながらナイキを作り上げていますしね。

フィルは自身の仕事やビジネスに対してこんなことを言っています。

「何かを作り改善し、何かを伝え、新しいものやサービスを、人々の生活に届けたい。人々により良い幸福、健康、安全、改善をもたらしたい。そのすべてを断固とした態度で効率よく、スマートに行いたい。(中略)単に生きるだけでなく、他人がより充実した人生を送る手助けをするのだ。もしそうすることをビジネスと呼ぶならば、私をビジネスマンと呼んでくれて結構だ。」

どんなにちっぽけでも主人公になれなくても、いろんな人たちと一緒にデカいビジョンを持って社会を豊かにしようぜ。それがビジネスなんだとフィルが肩を押してくれてるような気がします。

最後に

僕たちは目の前のことにとらわれがちになってしまったり、自分は悩みが多くて小さい存在だと思ってしまう人もいると思います。でも、この本の著者であるフィル・ナイトも同じような悩みを抱えながら生きています。フィルはこの本の最後で大学を卒業してからナイキをここまで成長させてきた現在に至るまで自分自身「何も変わっていない」ということをいっています。成長する必要はない、成長したという実感を無理やり意識する必要はないんじゃないでしょうか。大きいビジョンを抱くことや行動を起こすために何か特別である必要はない、愚直に向き合うことが大事なんだと思いました。

皆さんも、今のままの自分で葛藤を抱えながらもいい社会作っていきませんか?

 


◆編集者◆

小林航大
ECCLインターン生。趣味は読書と海外旅行。大学二年次に単身ガーナへボランティア渡航。その経験から現在大学院修士課程で国際協力や国際ボランティアについて研究中!!「とにかく世の中明るく変えたい」そんな気持ちで就職活動をしていました! よろしくお願いします!!

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