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Career Creation STORY #21:株式会社JTBグローバルマーケティング&トラベル 鈴木まりさん

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Career Creation STORY #21:株式会社JTBグローバルマーケティング&トラベル 鈴木まりさん

今回インタビューさせていただいたのは、(株)JTBグローバルマーケティング&トラベルで活躍されている鈴木まり(すずきまり)さんです。鈴木さんは、新卒で入社し、7年間国際会議や展示会の事業に携わった後、人事部門に異動され、新卒採用や社員の育成などを担当されています。

インタビューでは、鈴木さんの学生時代、就職活動、現在のお仕事、今後のキャリアなどについて伺いました。就職活動の方法や鈴木さんのお仕事に対する姿勢についてたくさんお聞きしたので最後までご覧ください!



―目次―

学生生活で感じた世界と日本

—まず、学生時代についてお伺いします。学生時代はどのように過ごされていましたか。
中高生の頃から英語の勉強が好きで、大学では、イギリス文学を専攻していました。学業以外では、大学4年間競技ダンス部に所属し練習に打ち込んでいました。
※競技ダンスとは、社交ダンスと同様に男女がペアになって踊るスポーツ。ただ、踊りの技術や芸術要素を競うため、社交ダンスよりもアグレッシブで、競技層は比較的若い。

―実は私もイギリス文学を専攻しているんです。
そうなんですね!苗字からはじまり、共通点が多いですね。(笑)
※私の苗字も鈴木なんです(笑)

―なぜ競技ダンスを始めようと思ったのですか。
小学校の頃からダンスを習っており、大学1年生の時の新歓で先輩に誘われて始めました。



―学生時代の学業面でも競技ダンスの面でも、学生時代の経験が現在のキャリア選択に繋がっているなと感じる部分があれば教えていただけますか。
イギリス文学を専攻していたので、大学2年生の2012年、イギリスに短期留学をしました。ちょうどロンドンオリンピック・パラリンピックの年だったので、一観客としてですが、五輪の熱気を感じました。将来的には、こういったグローバルな大規模イベントに関わる人になりたいと思うようになりました。これが、現在のキャリアを選択する際に大きな影響を与えたと思います。さらに、海外に出たことで日本の良さを改めて感じました。そこで、グローバルな大きな仕事と同時に、日本の良さ、特に、日本のおもてなし力というものを提供できる人になりたいと思い、これを元に就職活動を始めました。

―ロンドンオリンピックの年に留学したんですか!実際にオリンピックの熱気を感じていかがでしたか。
オリンピック・パラリンピックという観点でいうと、世界中の人々が集まって心を一つに応援しあえる文化は素晴らしいなと感じました。イギリスでは、日本と比べて様々な人と出会うことができたので、多国籍の繋がり視野の広がりは、留学に行って本当に良かったと思います。一方、レストランやお土産屋さんに行くと、日本の接客力やおもてなし力の高さを感じ、やはり日本の接客は素晴らしいのだなと思いながら帰ってきました。

決めては自分らしさ

―グローバルなイベントに携わりたい、日本のおもてなしを広めたいといった思いで就職活動を始められたと思うのですが、実際どのような業界を見られていましたか。
主に4つほど見ていました。旅行業界航空業界商社、そしてメーカーの4つですね。

―就職活動の際の軸を教えていただけますか。
3つの軸で主に活動しておりました。1つ目がグローバルに活躍できるかどうか、2つ目が目に見えるものだけでなくサービス力や人の良さなど、大きな意味での日本の良さを広められるかどうかということ、3つ目が、学生時代、チームで何かを行うのが好きだったので、一緒に働くチームメンバーの良さ、つまり社風ですね。

―2つ目の軸で挙げられた、日本の良さを広められるかどうかは具体的にどういったところをみていましたか。
イギリスに留学した際に、ホストファミリーに日本のお土産を持って行ったところ、すごく喜んでくれました。このことから、日本の技術の高さや伝統職人さんの素晴らしさを感じ、それを海外の方に広めていきたいと思っていました。

―海外の方に日本のお土産を持って行くととても喜ばれますよね。メディアの特集でも、日本の商品やお菓子を素晴らしいと評価しているのをよく目にします。
そうですよね。これは日本にいると気づけなかったことなので、海外に出て、そういった経験ができて良かったなと思っています。

 ―3つ目の軸で、チーム力や社風を挙げられていましたが、働く上でコミュニケーションは大事だと思いますか。
その通りです。仕事となると一人では全然できないと感じているので、助け合いながら仕事ができる環境に身を置きたいなと考えています。今もそういう環境で働けているので、幸せだなと感じています。

―コミュニケーションを図る中で、難しいと感じることはありますか。
様々なタイプの方がいますし、海外の方とお話しする機会が多いので、まずは相手の要望・気持ちを聞いて、自分の意見も言うようにしています。お互い気持ちよく動ける中間点、つまり、間の答えを1つ出していくことを心がけています。調整力というんですかね。

 ―調整力が鍛えられたなと感じる学生時代の経験はありますか。
私が所属していた競技ダンス部は、100名以上いる大きな部活でした。試合になると、多くの大学が集まるのですが、私は選手をしつつ、試合の運営側に携わっていました。その時に、他大学の入場の順番や並び方を管理していました。各大学様々な思いを持って参加しているので、様々な意見が飛び交っていました。この経験を通して、自然と「このときはこっちの意見を聞いた方がいい」とわかるようになっていったのだと思います。

―ありがとうございます。次の質問に移らせていただきます。
 新卒で現在の会社に入社されたとのことですが、入社の決め手を教えてください。
先ほど挙げた、就職活動の3つの軸

  1. グローバルに活躍できるかどうか
  2. 日本の良さを広められるかどうか
  3. 社風・人の良さ

が備わっていたということですね。それから、最後に決め手になったのは、面接の時に一番自分らしく面接を受けられたということが大きいです。

 ―自分らしくですか!
もちろん緊張はしていたのですが、面接官と話す中で、一番ありのままで話せたということです。面接って、どうしても身構えてしまうんですけど、この会社は本当に自然体で、自分らしく話せたなと思いました。こういう社員さんと一緒に働けたら、自分らしく、楽しく働けるなと思ったので選びました。

 ―面接で自分が伝えたいことを伝えるためにしていたことはありますか。
まず、自己分析はたくさんしました!就職活動の本や自己分析本を使って、楽しかった経験、困難な経験を書き出して、端的に話せるようにしていました。また、私は他己分析も結構やっていました。恥ずかしかったですが、自分の印象を友達や両親、学校の先生に聞いて、自分では気づけないことや当たり前だと感じていたことを指摘してもらい、言語化してもらうことで、伝え方がわかるようになりました。そこから学校のキャリアセンターを利用して、面接の練習を何度もしました。

お客様への愛を実現する誠実さとスピード感

―現在はどのようなお仕事を担当されていますか。
大きく分けて3つ担当しています。メインの業務は、新卒求人なので、学生の皆さんに会社の魅力を説明したり、面接の調整をしたりしています。2つ目が、人財育成の業務です。入社される内定者の教育から、社員の人財育成という面で、研修プログラムを作り、運営しています。最後が広報業務です。マスコミの方から取材の申し込みがあったら、その日程の調整などを行っています。


―新卒採用から広報まで幅広い業務に携わっていらっしゃいますが、お仕事をされている中で、やりがいを感じた瞬間や大変だったことはありましたか。
今の仕事のやりがいとしては、学生の皆さんや世界に向けて業界や会社の良さを伝えることができるということです。反対に大変なことは、きちんと正しい情報をお伝えしなければならないので、言葉選びや間違った情報はお伝えしないように意識しています。また、関わる人が多いので、皆さんが気持ちよくお過ごしできるように、関係各所に協力を仰ぎ、スケジュールの管理をすることは大変だと思います。

―このように学生の皆さんや世界中の方々と携わる中で、鈴木さん自身が大切にされている信念や座右の銘はありますか。
「誠実さ」「スピード感」、この2つは仕事している中でとても意識しています。相手の気持ちや要望をくみ取れるように、何度も会話のラリーをします。「スピード感」の面でも、お相手を待たせないようにスケジュール管理を徹底しています。また、関わる人が多いので、皆さんが「気持ちよく、楽しく過ごせる」ように働きかけることも、常日頃から心がけています。

 一人ではできない、世界と関わるプロフェッショナルな仕事

―実際に訪日事業に関わる仕事に就職されて感じた、ギャップはありますか。
いい意味でのギャップが多かったです。当社では、訪日外国人が日本に来る目的は大きく、観光目的とビジネス目的の2つに分けられると考えています。その中で、新卒で入社して7年間携わらせていただいたのが、ビジネス目的で来日されるお客様でした。私自身、海外旅行が好きなので、なんとなくレジャー目的のお客様は想像ができていました。しかし、ビジネス目的のお客様が喜ぶことや何をすべきなのかがわからなかったので、この点は、入社して初めて学んだことですね。さらに、ビジネス目的と一言で言っても、その目的は様々ですが、その中でも国際会議にお越しになる外国人のお客様をお相手にする部署に配属になりました。具体的には、G7サミットやG20サミットなどを担当していました。学生時代から、一般常識としてニュースなどを見ていたので、現場の想像はできていました。しかし、実際に携わってみて感じたギャップは、当日も勿論ですが、それよりも事前準備がすごく大事だということです。多くの関係者の方々と連絡をとり、調整に調整を重ねて本番を迎えるので、事前準備の重要性や関係者の人数の多さといった規模感の大きさに圧倒されました。やっぱりすごいんだなと感じましたね。(笑) 

―G7やG20に携わるとなると、気が引けてしまうようなこともあると思うのですが、どのように乗り越えましたか。
私も、自分なんかがやっていいのだろうかと思っていましたし、緊張する場面もありましたが、これこそ一人ではやれないですし、チームのみんなや社内外の方々と一緒になって準備をしてくので、心強かったです!私一人ではないという気持ちでやっていました。チーム戦の力強さを感じる場面でしたね。

―ここまでお話を伺って、海外の方とやりとりすることが多い印象を受けたのですが、会社での共通言語はありますか。
共通語は日本語です。ただ、お客様とやりとりする際には、英語や中国語、スペイン語など多岐に渡ります。

―スペイン語なども使用されているのですね!鈴木さん自身は何カ国語話すことができますか。
私は、日本語・英語・韓国語の3カ国語です。まだまだどの言語も勉強が必要ですが…

―現在は、人事部に所属されていますが、人事部で感じたギャップはありますか。
人事部門に配属されて、様々な部署の方々とお話しする機会が増え、会社を俯瞰する立場になったので、改めていい会社だなと思っています!ギャップというのかわからないですが、専門的でプロフェッショナルが多い会社なので、会社の力、底力というものを感じています。

―グローバルに活躍されている方々と一緒にお仕事されていて、学生のうちに経験していてほしいことはありますか。また、グローバルに活躍されている方の共通点があれば教えていただけますか。
まず、共通点で言うと、やはりコミュニケーション能力が高い人が多い印象です。それに紐付いて学生時代にやっていて欲しいことは、可能な限り小さな組織に所属して、その中で自分の役割を見つけて欲しいなと思います。みんながリーダータイプである必要は無いので、自分の役割を理解し、感謝された経験があると、会社に入ったときに活きてくると思います。

―グローバルというと、数十年、あるいは1年の中で大きく変容していくと思うのですが、鈴木さんが社会人になってからもインプットしていることや学び続けていることはありますか。
就職活動の時に意識し始めたのですが、新聞やニュースはよく確認するようにしていますし、ビジネス本もよく読むようにしています。最近は自己啓発本なども多く読んでいるのですが、人間力が鍛えられると思うので、是非学生の皆さんにも読んでいただきたいです。

―少し大きな質問になるのですが、コロナ禍から回復しつつあるいま、今後訪日事業がどのように変容していく、と鈴木さんはお考えですか。
すごく需要があるので、可能性は大きいと感じています。コロナ禍以前に来日していた日本のファンの方々から、コロナ禍でも「また日本に来たい!」という声を多く頂いていました。実際に昨年、規制が大幅に緩和されてから、多くの海外の方が来日し、「来られて嬉しい!」というお声をお寄せいただき、日本のデスティネーションとしての人気の高さを感じています。現場だけでなく、日本全体でも政府が、観光立国として訪日外国人6000万人を誘致することを目標として掲げています。国としても前向きな動きがある業界なので、すごく将来が楽しみだなと思っています!

社員の思いと共に生き生きと働けるよりよい組織を

 ―先ほどは業界全体の質問をさせていただいたのですが、鈴木さん自身はどのような今後のキャリアビジョンを持っていらっしゃいますか。10年後になっていたい理想の人物像などがあれば教えていただきたいです。
国際会議の営業に長く携わっていたので、そこで培った営業力と現在の人事での人と関わる経験を通して、将来的には会社の経営に携わる部署に行きたいと思っています。どのように売り上げを伸ばしていくのか、そのためにはどういう人財を各部署に配属すれば良いのかをこれまで培ったスキルで関わっていきたいです。それから、10年後というと部下もたくさん抱えていると思うので、その方々と一緒によりよい組織、強い組織というものを作っていきたいなと思っています。

―こういう会社にしたいといった目標はありますか。
そうですね。皆さんが生き生きと働いていて、私と同じように、日本の良さを海外に伝えていきたいという気持ちを持っている社員が多いので、それを実感できる会社を作っていきたいです。

就職活動を楽しむ

―最後に学生へのメッセージをいただけますか。
就職活動をする中で、大変なこともありますけれど、このタイミングで様々な企業を知れるというのはすごくいい機会だと思っているので、是非楽しんでいただきたいと思います。実際に会社に訪問したり、そこで働いている方々とたくさんお話したりして、世の中を知るきっかけにし、ビジネス目線で企業を見ていただきたいです。それを踏まえて、自分がやりたいことを見つけてもらいたいです。企業研究と自己分析の2つを是非頑張って、前向きに取り組んでほしいです。この経験は、必ず社会人になってから活きるので、諦めずに頑張ってほしいなと思います!

インタビュー後記

鈴木さんの常に相手の気持ちに寄り添いながらお仕事に励む姿勢から、訪日事業を支える専門家としての意識の高さを感じました。就職活動についても多くお話しいただき、就職活動を通して多くの企業や自分自身とひたむきに向き合う時間の重要性を気づかせていただきました。私も、楽しく、前向きな就職活動にしていきたいです。鈴木さん、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました。(インタビューアー:大学3年生 鈴木瑠衣)

 




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