ECCL通信

media

    HOME > ECCL通信 > 社会人インタビュー > Career Creation STORY #11:(株)イトーキ 永井貴之さん

Career Creation STORY #11:(株)イトーキ 永井貴之さん

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Career Creation STORY #11:(株)イトーキ 永井貴之さん
今回インタビューをさせていただいたのは、社会人歴19年目の永井貴之(ながい たかゆき)さんです。永井さんは新卒で株式会社イトーキに入社し、10年間営業を経験された後、一度他社に転職されました。その後イトーキに復職し、現在も営業をされています。

インタビューでは、学生時代や現在のお仕事の話、やりがいや将来のキャリアビジョンを通じて、キャリア形成における永井さんの考え方ついてお伺いしました。



―目次―

働き方の土台をつくった学生時代

―本日はお忙しい中ありがとうございます。はじめに、どのような学生生活を過ごしていたか教えてください。
スポーツが好きで、サーフィンやスノーボード、あとは幼いことからやっていたサッカーなどの趣味に没頭していました。趣味の時間を創出するために、計画的な授業出席・課題提出をしていたような気がします。

―学生時代に経験したことで、現在に活きていることはありますか。
大学生活だけでなく趣味やアルバイト等で世代を超えた様々な人と関わったことで、営業に必要な対人能力の向上につながったと思っています。また、学生のときから効率的に計画を立てることは嫌いではなかったので、煩わしい業務をいかに手際よくやるかを考える習慣も、おそらく学生の頃に身に付いたのではないかと思います。

―就職活動時に大切にされていた軸は何ですか。
明確な軸はありませんでしたが、漠然とあったのは、形に残る仕事と営業職の2点ですね。業種は、インテリアや建物の中身に携わる建築・広告・ディスプレイなどに興味がありました。実は私、理系出身なのですが、営業職を志望したのは、常に人と関わりながら会社の最前線に立って、仕事のきっかけを創っていくことに強い魅力を感じたからです。自分が、技術職で働いているイメージができなかったというのもあるんですけどね…(笑)

―最終的に株式会社イトーキに入社された理由は何ですか。
メーカーとしてただ家具を販売するのではなくて、場や空間すべてが提案領域に及ぶことを会社説明会で知ったことがきっかけです。もともと好きだったインテリアに加え、説明会で感じた幅の広さや奥深さが面白そうだと思いました。
当時、私のように理系で営業職を希望していた人は、珍しかったように思います。でも、面接官から「理系出身の先輩社員も第一線で活躍している人がいますよ」と言われ、肯定的で柔軟な印象を受けました。当時は就職氷河期ということもあり、内定連絡の時に「一緒に働きましょう」と言われた時は本当に嬉しかったですね。「よろしくお願いします」と即答した気がします(笑)。

いかに+αの価値を提供できるか


―メーカー営業の仕事内容を教えてください。

一般的にメーカー営業は、自社製品をクライアントに販売して、対価としてお金をいただいています。イトーキにも自社の工場があって、オフィス家具や建材商品などの自社製品を販売している点は、他社のメーカー営業と共通しています。

―イトーキさんならではの特徴はありますか?
家具+αですかね。デスクやチェアをただ単に販売するだけではなく、クライアントのオフィスに上手く納まるか設計確認したり、空間価値向上の為に最適なインテリアやレイアウトの提案をしています。またオフィスのリニューアルや移転の場合には、課題や要求を丁寧にヒアリングの上、設計やインテリア提案を行い、クライアントと何度もミーティングをして新しいオフィスを創っています。昨今では、「働き方自体を見直したい」というメーカー営業には来そうにないような相談も増え、コンサルティングサービスの提案をすることもありますね。経営資源であるオフィスをうまく活用するための提案を常にしている感じです。
もちろん営業1人でクライアントの課題全てを解決できるわけではないので、社内の様々な専門部署と連携を図って、最終的に工事や家具を納めています。

―仕事の中でのやりがいを教えてください。

顧客満足を感じられた時だと思います。昨今、働き方改革やコロナの影響で、働き方が大きく変わり、オフィスの在り方や役割が一変しています。クライアントの相談内容も変化し、働き方を大きく変えた新しいオフィスが求められています。具体的にご相談を受けた際は、クライアントの主管部門と方向性を定めた後、そこで働くワーカーにヒアリングをしたりするのですが、「こんな働き方はできない」「こんなオフィスじゃ働けない」など厳しい意見が出る事があります。変化に対してよくあるのは批判と不安です。でもそれって自分の仕事に真剣に向き合っているからこそ、働き方やオフィスの変化に対する思いが出てきます。こういった少し高いハードルも時にはありますが、どんなときも対話を重ね丁寧な対応を心がけています。そうすると、必ず道筋が見えて来るんですよね。こだわり抜いた新しいオフィスが完成しクラインアントから感謝されたときは、とても達成感を得られます

―営業の醍醐味ですね。逆に、大変なことはありますか。
仕事は楽ではないので大変なのがデフォルトだと思ってください(笑)。その上で言うと、営業職は会社の窓口なので、商品や営業対応等のクレーム時にはクライアントに叱咤されることもあります。そんな状況下では、ただ反省するのではなくて、先ずは営業としてクライアントの立場になって考えてみる。例えば、なぜ怒っているのか?この商品が供給されないとどんな迷惑がかかってしまうのか?ではどうすればいいか?等々、何となく解決の為のアウトラインが見えてきます。加えて、問題を解決するために、上司や先輩・同僚も含めて相談するようにしています。
一言で言えば、対処法はコミュニケーションです!クレーム対応だけでなく、どんなことでも1人でため込むのではなく、同じ思いをしている同僚と共有することが重要だと考えています。私は、チームリーダーという立場でもあるので、メンバーと一緒に解決策を探ることも大切にしています

一度辞めたからこそわかった自社の良さ


―読者も気になっていると思うのですが、一度転職された理由を教えてください。

入社10年目に、イトーキと近い業界に転職しました。転職先はイトーキの事業の上流工程を担っていると、当時の私は勘違いしていたのです(笑)。でも、実際に働いてみると、クライアントとの距離が遠く、果たして本当にクライアントに寄り添った価値提供ができているのか?と疑問に感じました。イトーキは、もっとクライアントとの距離が近かった、もっとクライアントに寄り添えていたと思い、復職させてもらうことになりました。

―外から見たイトーキさんの良さは何でしたか。
きちんとクライアントと向き合って一生懸命課題を理解しようとする営業の姿勢と、会社一丸で課題解決の方策を探れる一体感だと思います。オフィスって、ある種、家というか社員が生活する大切な場所ですよね。だからこそ、クライアントとは近い距離で本音で話し合えた方が課題解決に繋がると思うんです。イトーキには、その絶妙な距離感があると思います。


―改めて永井さんは、誰にどんな価値を届けたいと考えていますか。
コロナ禍でテレワークが浸透する中、私も在宅ワークを経験してきました。在宅ワークのメリットを感じる一方、オフィスの方がやりやすい仕事、オフィスで一層高められる仕事、オフィスでないとできない仕事等改めて考えさせられました。オフィスのあり方や役割が変化し、オフィスの存在価値を再考するシーンが多くなる中、イトーキが提案する新たな働き方戦略「XORK Style」をはじめとした、新しいオフィスの価値を1人でも多くのワーカーにお伝えしていきたいです。

約20年働いた永井さんが語る成長と夢

―これまでの仕事を通して、成長できたと感じるご経験を教えてください。
日々だと思います。なんとなく自身では、成長の半分は社内や独学での学習、もう半分はお客様に成長させてもらっている気がしています。オフィス1つ取っても、考え方や位置づけ・求めることは、十人十色です。新しいお客様を担当するたびに新しい発見がありますし、時代の変化とともにオフィスの課題も変わります。それに対する解決策を自身で考えることによって、成功も失敗も、いい経験や成長になるのかなと思いますね。 

―この先やりたいことがあれば、教えてください。
オフィスって今本当に変わってきていて、オフィス不要論を唱えている人もいる中で、新しいオフィスの価値を我々が見出していかなければならないと思いますね。冷静に考えると、1日の約3分の1は働いていて、食事や睡眠を抜いた活動時間の半分くらいになるじゃないですか。だからこそ、オフィスって、もっと価値のあるものでなくてはならないですし、オンラインではできない、より意味のある場所でなければならないと思っています。ICTやDXなど、異業種の方ともうまくコラボレートしながら、さらに存在価値を高めて、行きたいオフィス、楽しめるオフィスを提供できたらいいなと思っています。

コロナ禍を過ごす学生へのエール

―最後に、学生に向けてメッセージをお願いします。
1年以上のコロナ禍、社会も経済も暗い中で、就職活動をされている皆さんは本当に大変だと思います。ですが、暗く辛いことの先には、絶対明るい未来が待っているので、くじけずに自分の軸をもって楽しく就職活動をしていただきたいです。学生時代・学生生活って本当に人生の思い出になるような時間だと思いますので、有意義に過ごしてほしいですね。応援しています!

インタビュー後記

永井さんのお話の中で、特に「成長の半分はお客様にさせてもらっている」という内容が印象に残っています。目の前のお客様に真剣に向き合っていらっしゃることが、ひしひしと伝わってきました。お客様への向き合い方も、人との出会いを大切にされていた学生時代が原点なんだなとお話を聞いて感じました。私自身も日頃からの出会いや対人関係を大切にしていきたいと思います!まだ2年生なので、残りの大学生活でも年代問わず、どんどん出会いを増やし、自分の視野も広げていきたいです。
永井さん、お忙しい中お時間をいただき、そして丁寧にお話くださり、誠にありがとうございました。

(インタビュアー:ECCL修了生 大学2年 高木優衣)

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

講座への参加・お問い合わせはこちらから

講座へのご参加はこちら

参加申込はこちら(無料)

お気軽にご連絡ください

お問い合わせはこちら